りさちゃんに　贈る
世界でたった１冊の絵本

りさ、誕生日おめでとう
素敵な大人になってね

２０２３年 １月 ２０日
河田　英晴より

田中　理沙さん　へ
これまでのありがとうを込めて

今日は何の日？
ある人にとっては
普段と変わらないありふれた一日であり
ある人にとっては
生涯忘れられない特別な日かもしれません。
りさちゃんにとっては
どうですか？
流れゆく時間の中から
今日という日に寄せて、
りさちゃんに伝えたい事があると
扉の向こうで待っている方々がいるようです。

まず最初は、
遠い昔のりさちゃんがまだ
今よりずっと小さな頃に履いていたくつ。
いつしかサイズが合わなくなって
捨てられてしまったけど
こんなにボロボロになるまで
たくさん履いてくれて
色んなところへ連れて行ってもらえて
嬉しかったのです。ありがとうね。
りさちゃんの足は
あの頃に比べるとずいぶん大きくなりましたね！
まずさいしょは、
よごれたくつが やってきました。

お次はりさちゃんが
赤ちゃんの頃に使っていたものたち。
りさちゃんは憶えてる？
あまいミルクの香り。
ふわふわの肌触り。
聞こえてくるのは不思議な音。
コロコロコロリ、カラカラカラ。
りさちゃんが泣いているとき
そして、笑っているとき
いつも一緒にいたのです。
共に過ごした日々に、ありがとう。
もう２０歳だなんて
時が経つのはあっという間ですね。

お次は使いかけのクレヨンや絵の具たち。
りさちゃんがまだ幼かった頃、
どんな絵を描いたか憶えていますか？
一番使った色は、何色？
失敗を恐れず、無心で描いていたよね。
思いきり使ってくれて、ありがとう。
今はどうですか？
今でも心のままに自分を表現していますか？
他人と自分を比べて、落ち込んだりしていませんか？
そんな時はまた、あの頃を思い出してみてね。

いつかどこかで出会った
小さな可愛い生き物たち。
言葉は無くても伝わった。
優しく目を合わせてくれたこと
可愛いと思ってくれたこと
それだけで幸せ。
ありがとう、りさちゃん。
どこかでまた会えるかな。
会えるといいね。
その時がくるのを楽しみにしているよ。

そしてさらに小さな生き物たち。
小さすぎて見えなくて
踏まれそうになったこともあるけど
どんなに小さくても一生懸命生きているよ。
嫌いかな？
でももしかしたらいつかは
好きになってもらえるかな？
まずはりさちゃんに
知ってもらえたことに、ありがとう。
また、見つけてね。

市川市、
それはりさちゃんと
ご縁のある土地。
人に個性がある様に土地にも個性がある。
市川市は好きですか？
りさちゃんがこの土地に
住むことによって
市川市を元気にしています。
住んでくれて、ありがとう。
なかなか良いところでしょう？

空気、それは目には見えない。
目には見えないそのままの姿で
りさちゃんが動き回っているときも
眠っているときも
そばにぴたりと寄り添っている。
寄せては返す波の様なリズムで
体内へと吸い込まれるたび
繊細な会話をしているよ。
りさちゃんの呼吸に、ありがとう。
新鮮な自然の良い香りを乗せて
いつものりさちゃんの元へ
綺麗な空気を届けられます様に。

地球、それはいつも私達の足元で
静かに、時に激しく息づいている。
太陽系に浮かぶ三番目の星。
りさちゃんはこの広い地球の上で
これまでどんな場所へ行き
何を見て、何を感じ
どんな想いを抱いてきたのだろう。
この地球に生まれてきてくれて
ありがとう。
これからも冒険を楽しんでね。

空にぽつんと浮かぶ太陽と月。
昼と夜の世界を照らし続ける姿は
まるで父と母の様。
時々見上げてしまうのはなぜだろう？
りさちゃんが彼らを見上げる時
彼らもまた、りさちゃんを見つめている。
あなたの眼差しが嬉しいのだ。
見上げてくれて、ありがとう。
寒さに凍えない様に
暗い夜道に迷わない様に
いつもりさちゃんを
見守っているよ。

宇宙、それはただ静かにひっそりと在る。
永遠に続く暗闇の中に煌めく星たち。
銀河、星雲、ブラックホール。
なぜ宇宙は存在するのだろう。
創造主の実験場？ それとも一つの生命体？
ただ確かな事、
それはりさちゃんは今
宇宙を構成している一つの輝き。
りさちゃんが存在していることで
宇宙は成り立っているのだ。
りさちゃん、
存在してくれて、ありがとう。

りさちゃんの体を構成する細胞。
それはミクロの世界。小さな宇宙。
毎日どこかで生まれ
毎日どこかで役目を終えている。
めぐりめぐる集合体。
りさちゃんが生きている。
ただそれだけで細胞たちは巡っている。
だから、ありがとう。
りさちゃんが取り込む栄養と
にっこり笑顔の幸福感で
細胞たちはますます元気に働けるんだ。

目を閉じると心の中に浮かんでくる
優しくて暖かい光。
それはりさちゃんという
存在を通して体験したかった。
楽しさ、嬉しさ、辛さ、悲しみ、怒り、
感じられる限りのたくさんの感情を
りさちゃんでしか味わえない
オリジナルな体験を。
それが光にとっての喜び。
りさちゃんという体験に
ありがとう。
光はいつも
りさちゃんを愛しているよ。

いつかどこかで見かけた人達。
あつこや、ひではるや、まりなの姿も…。
世の中には星の数ほど人がいる。
これだけ沢山の人がいるのに
同じ人は一人もいない。
りさちゃんと同じ人も
もちろんいない。
みんな少しずつ違う色を持っていて
それぞれの色が輝く時
世界はカラフルに彩られる。
りさちゃんがりさちゃんで
いてくれて、ありがとう。

最後に。
親愛なるりさちゃん。
あなたがいてくれたから
この絵本が生まれました。
ありがとうの気持ちを込めて
これを贈ります。